|
1 はじめに
当校の学習についての課題は次の2点である。①児童は1時間ごとに学習の振り返りをしてはいるものの、自身が得た学びを別な場面で活かすという意識が低いため、主体的な取組や学習の定着に弱さが見られる。②学級担任の半数以上を20代の職員が占め、授業づくりや児童の学びの充実に苦慮している。そんな折、当校は令和七年度文部科学省「リーディングDXスクール事業」の指定を受けた。そこで、情報という視点で授業の構成や学習の振り返りを見直し、児童が情報を活用しながら学びを自覚できるようにすることを目指した取組を進めている。
2 児童の情報活用能力の育成
事業を進めるに当たり、熊本大学特任教授の前田康裕先生からご指導を受けている。その上で、本年度の大きな試みとして、情報を活用することを「ジョーカツ」と称し、児童に授業の中で情報の存在を意識させている。例えば、国語は言葉、図画工作なら色や形など、学習を形作るものすべてを情報として捉えるのである。そして授業では①課題の設定②情報の収集③整理・分析④まとめ・表現⑤振り返り・改善という構成の中で活用させていく。つまり、提示された問題や既習事項を情報として課題を生み、解決に必要な情報をICT機器や友達との対話から収集し、整理分析する。終末では、クラウドを用いた協働でまとめ・表現して、タブレット端末の表計算ツールで学習を振り返るという学びを進めていくのである。
3 職員の授業改善と研修
職員もジョーカツの視点で授業を計画する。児童にどのような情報を出合わせ、活用する場面をどう設定するかなどを自主的に授業公開することで検討している。校内研修はペーパーレスで授業を参観しながらタブレット端末に静止画や動画を取り込み、自身の学びや疑問を記入する。協議会はWEB会議サービスを用いて、1枚のシート上で持ち寄った情報を共有する。当校の職員にはデジタルネイティブ世代が多いからこその柔軟さがある。日頃の取組からは、職員が経験の差を超えて協働し、新しいことに挑戦していこうという気概も感じる。
4 おわりに
当校は、現時点で情報活用=ICT機器を上手に使うこととは考えていない。情報活用は児童が主体的に学ぶための手段、そして職員が授業を改善するための方策として捉えている。今後も吟味と検証を続けていく。
|