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1 はじめに
「初等中等中育における教育課程の基準中の在り方について」(中央教育審議会諮問)には、デジタルを活用した効果的な学びについて、バランス感覚を持って、積極的に活用する」初一人一人の良さを伸ばし、困難の克服を助ける」「デジタルの力でリアルな学びを支える」の3点が示されている。当校でも、これらを意識した取組を行っている。
2 当校の取組の現状と方向性
(1) バランス感覚をもって積極的に活用する
当校の研究主題は、育科の見方・考え方を明確にした授業構想と意図的・計画的な言語活動の実施による「考えをもち、伝え合い、学びを深める子の育成」である。この学びに近付くために、デジタルの活用場面と方法を情報交換しながら授業実践を進めている。また、ICT支援員とも目指す学びを共有し、日常の支援や長期休業等の研修に生かしている。目指す学びの共有と風通しのよい職場の雰囲気は、情報交換と適切な支援を可能にし、デジタルかアナログかの二項対立でなくバランス感覚を持った活用につながると考える。
(2) 一人一人の良さを伸ばし、困難の克服を助ける
特別支援学級では、視覚情報が得意な子には画像提示、話せるが書くことに困難さを抱える子には音声入力後、文字に起こすなど、個性や特性に配慮しながら活用している。また、見通しをもつ場面、選択し自己決定する場面でデジタルを活用することで、主体的な学びにつながることが分かってきた。いずれも、はじめにICT在りきでなく、子ども一人一人を出発点として資質・能力の発揮を考える等で、デジタルを効果的に取り入れることが大切と考える。
(3) デジタルの力でリアルな学びを支える
私が2年間身を置いた保育の現場でも、ICTを遊びを豊かにする環境の一部と捉え積極的な活用が進んでいる。捕まえた虫をデジタル顕微鏡で観察し検索したり、映像の本物に近付けようと電車を作って走らせたりしていた。当校でも、見学や観察のポイントを明確にする、学びの自覚化を図るなど、デジタルはリアルの代替でなくリアルな学びを豊かにするツールであるという視点を大切にしている。
3 終わりに
未知の領域の取組では、自校の現在を指針に照らし評価しながら進みたい。学校全体の状況を捉え、方向性を示し、研修や人材を活用することは、校長だからこそできると考える。「浸透は道半ば」と指摘されている現行学習指導要領の理念や趣旨を、常に念頭に置いた活用が求められている。
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